薫風の 背中を押すや 光る朝

どうにもだるかったり、
寝足りなくて体が重苦しい時、
朝の足取りは遅くなる。
その日いちにちを過ごし切れるのか、
不安になる。

あるいは自分を信じられなかったり、
前日の失敗を引きずっていたり、
自分の存在の至らなさに震えが止まらない時、
朝は一番くるしい時間。
それでもなんとか自分を押し出して、
歩を進めなくてはならない。

そんな朝が晴れだったら。
まるで全てを優しく吹き去ってくれるような
そんな風が吹いていたら。
深く呼吸をして、
緑の空気を身体中に取り入れれば、
少しだけでも楽に、
前を向いていける。

早めに起き出して、
しっかり準備をして、
今日を過ごそう。
「大丈夫」
そんな言葉が
自然と溢れてきた。