待ちわびて ガラス叩くや 苗の床

車の窓の外は曇り。
雨が降ってないだけマシだってあなたはいうけど、
私はそんな気分じゃない。
晴れてほしかったのに。

ああ、もう。
ブレーキの踏み方なんて小さなことが気にかかる。
返事を欲しそうなあなたの言葉尻もいちいち引っかかる。
なんで私が不機嫌なのか、それに気付いてくれないことも、
不満の度合いを高める。

晴れてくれればいいのに。
そうしたら少しは気分も明るくなる。
そう思いながら、
なにかと話しかけてくるあなたから顔をそむけて、
私は無言で曇り空を見続ける。