丸腰に 襲いかからん 冬の牙

大抵ぽーっとしているときに足を踏み外す。
そうでなきゃ、病み上がりとか。
とにかく、体の弱っているときには危ない。
口車、お世辞、嘘なんかの数々に、
うまーく騙されて、
気付けば深ーい沼の中。
掴む藁さえ漂ってない。

今回はどんな人。
悔しいけれど、後悔してももう遅い。
水草なのか、罠なのか、
分からないものに足を取られて動けない。
顔を上げてみれば、迫る牙はすぐ目の前に。