早足の いかに身を削ぐ 梅雨初め

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都会の朝の早い時間は、
誰もが私を追い越して行く。
まっすぐに行き先を見つめて、
表情も変えず、
何かを計算したような早足で、
万人が万人、歩いて行く。

私はそれにうらやましさを覚える。
行き先があること。
そこでやるべきことがあること。
きっとそこには、苦しさも楽しさもあるのだろう。
失敗もあって成功もあって成長もある。
横を通り過ぎた青年のそれを考える。

どの瞬間も、それぞれの人生において同じ価値がある。
失敗も成功も、同じ価値がある。
苦しさも楽しさも、同じ価値がある。
人が生きるということは、そういうことなのではないかと、
全ての人の背中を見つめて、そう考える。