天と地の 狭間や冬は 過ぎ行けり

今年は春の来るのが遅い。
暖かくなれば少しでも心浮き立つかと、
窓の外ばかり覗いているのに、
空は灰色のまま、
時折雪もちらつく。

春の来るのが遅ければ遅いほど、
待つ時間が長ければ長いほど、
欲しい気持ちは膨らむものなのだ。
いつ来るか、今来るかと、
兆しすらない頃から、
何度も何度も見上げた空。

あなたとの時間。
それはつまり、幸せな時間。
ひたすらに、待って。
そして、待って。

ああ、
その時がきたら、
きっと私は泣いてしまうだろう。
ただ思うだけなのに、
もうこんなに胸が熱いのだから。