解夏待ちの 一枚ごとに 息を付き

邪念ばかり持っているから、
あなたは現れてくれないのだろうか。
会いたい会いたい、今すぐ会いたい。
信号が変わる度、電車が駅に着く度、
エレベーターがつく度に、
そちらの方に目をやってしまう。

誰かが見たら呆れてしまうだろう。
けれど飽くことなくあなたを探してしまう。
まるで機械仕掛けの人形のように、
色が変わる度、アナウンスが聞こえる度
低い音が鳴る度に、
どうしたって見てしまう。

いつになったら、
こんな日々が終わってくれるのだろうか。
まさか永遠に続くわけはないだろう。
そう思いながら、また一枚、
カードをめくっては息を付く。