変わり身の 速さを競う 霜月夜

ハロウィンが終わったと思ったら、
あ、なんていう間もないほどに、
街はクリスマス支度。
いつものお店に行ってみたら、
昨日までカボチャがいた棚に、
今日は何人ものサンタさん。

そんなに早くちゃ、
とてもついていけないよ。
昨晩の余韻に、
もう少し浸っていたいのに。

私のぼやきに傾ける耳などなく、
イルミネーションが頭上でまたたく。
世の中の基準は全然違うところにあって、
私はえっちらおっちら、
追い立てられつつ、やっとの思いでついていく。

そう感じている人、他にもいるのかなぁ。
なぁんて思って、周りを見回した。
そしたら、誰かと目があったり。