種の蒔く 汗の合間の 一休み

思い悩んで万策尽きて、
独り言さえつぶやきながら散歩して、
そのあとで喫茶店に寄った。
頼んだアイスクリームは、
のども、心も、すうっと潤す。
私は少しだけ落ち着いて、
数回、深呼吸をして、我に返る。

何かをしたいと思ったら、
熱くなりすぎてはいけないのだと思う。
世の中は広くて、
それを見渡すだけの視野が必要とされてる。
社会は、人とのつながりでできているし、
私はその中の一人にしか過ぎない。

けれども、自分を見失うほど、
何かに従事してみたい。
悩んでも、苦しくても、まっすぐに突き進む。
そうして生きてみたい。
そういう思いもどこか抱きつつ、
けれどもしかたない。
私は、スプーンにひと匙、 アイスを口に含んだ。