早梅の 可憐なりけり 道半ば

いつかは、何かになりたい。
そう思って努力しているときが、
いちばん美しいのではないか、という話になった。

ある程度大成して、
世の酸いも甘いも味わった、
その時の円熟した美しさよりも、
無心で真っすぐに進む道半ばの、
必死さから醸し出される美しさ。

あるいは何かに手が届いて、
そこから振り落とされないようにと、
あちらこちらで画作する、 
そういう時期と比べて。

君はどう思う。
そう聞かれたけれど、
しばらく考えて、まだわからないと答えた。

いつかはあそこにたどりつきたい。
一生努力し続けるつもりだけれど、
どこかでたわんだり、飽きたり、
目標を変えたりするのかな。

どちらにしても、夢中になっているときに、
自分を客観的に見ることなんで、
うまくできるはずがない。