蜻蛉の 残りの命 赤に舞う

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全ての生き物は、
残りの命を費やしているに過ぎないのに、
どうして余裕があると思うと、
そのことから眼を反らすのだろう。

あの人は強かった。
その強さは、あの日の夕日を見たからだろうか。
潰える寸前の、
終わりを予感させる赤。

私にも、必ず終わりがあるのに、
どうしていくつかのことを躊躇したり、
甘い言葉で自分を納得させたりするのだろう。
終わりまでまだ、猶予がある、
十分に時間があると、
そう思っているからなのだろうか。