すすき野の 風や哀しく 鳴りにけり

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風が鳴る。
声を立てて、風が鳴る。
ときに歓び、
ときに泣く。
誰かの心を汲み取って、
今日も吹く。

もしその風が私の心を攫ったなら、
いつでも泣いて聞こえるだろう。
前を向いても、
横を向いても、
後ろを見ても、
哀しいことしか思い付かない。
わるい予感しか抱けず、
涙の夜しか過ごせない。

これから冬。
長く深い冬が来る。