絽の裾の 不意に追いたし 愛し君

人は、その昔から恋に焦がれていたのだ。
だからこそ、愛がどのように変遷したか、という話は人気を呼んだし、
読者はきっと自分の状況に照らし合わせていた。

人は、その昔から恋に焦がれざるを得なかった。 
心は、どうしたって惹かれてしまう。
押さえようとしても、
押さえ方は結局は知らない。 

恋に教科書がない理由はわかる。
ひとつひとつ、何かが違う。
それは人が一人ひとり違うように、
 恋の仕方も違うからなのだ。

だからこそ、たくさんの例のつまった、
この物語を読む。
それは「源氏物語」

恋多き人も、
人生でただ一人しか愛さぬ人も、
この物語の中に答えがある。