庭先の いずれを揺らすか 風薫る

風は何色をしているのだろう。
あの花もあの草もあの高さにある枝も、
同じ風が撫でた。

声は何色をしているのだろう。
あの言葉もあの呟きもあの嗚咽も、
同じあなたから洩れた。

いつか、分かる時が来るだろうか。
昨日も今日も明日も、
同じ時計で刻む時間が流れている。