風の間の 緑の木立 君は行く

旅立ちの季節が夏だなんて。
一緒に連れていってくれればいいのに。
小人くらいの身長ならば、
スーツケースにだって入るのに。

旅立ちが緑薫る今だなんて。
最後の笑顔を写真に収めても鮮やかすぎる。
哀しそうな顔さえ、
明日になれば忘れていそう。

でもさよならなんだね。
次に会う時には、同じ緑の季節がいい。
そうしたらこの悲しみを、
上塗りすることができるから。