錦秋の 扇ぐ風さえ 実りかな

プレゼント、っていってあなたがくれたもの。
大ぶりの、たれさがるようなイヤリング。
「素敵だろう」
でもね、正直私の好みじゃないのよね。
「キミなら絶対似合うから」
自分で手に取って、私に付けようとする。

そういう人、いるよね。
恋人を、好みの女に育て上げようとする。
ううん、そこまでいかなくたって、
好きな人に、これ着て、とか、これがいい、とか、
自分の好みのモノを勧めてくる。
それには、どういうメッセージがこもってるのかな。

でも、と鏡に映るイヤリングを見ながら思う。
あなたの好みなら、染まってもいいかな。