子蛍や 沁みたる白の 草の陰

真っ白な花みたいなイイコでなんかいられない。
いつだってちょっと狙ってる。
あなたの背中にどう飛びつこうか、
あなたの首筋にどう口づけようか。

陽が長くなるほど心も育つ。
段々あなたへの想いが増えて来て、
あっちの部屋の隅、
こっちの扉の陰、
いつだってあなたを伺ってる。

ねえ、家の中のどの部分にも、
あなたの跡があって嬉しいよ。
もちろんホンモノがいちばんだけどね。
そういって、ソファに寝転がるあなたに飛び付く。

「お、きたな」
きちゃったもん。