蜻蛉の 届きもせずや 洋灯り

どこに行けばあなたに会えるのか、
心もとなくなって、さまよう時がある。
それが都会の人ごみの中でも、
荒涼として人影ひとつない野原でも、
いちばんさまよっているのは、
なによりも心。

木や枝が空を覆う森の中で、
人里離れた田舎の道路で、
灯りを求めてしまうのも同じ。
求めているのは、心。
心に灯りがほしい。

全ては、あなたがいれば大丈夫なんだけど。
それは、反対にいえば、
あなた一人がいないだけで、大丈夫じゃなくなるということ。