見渡せば なびく稲穂の 今朝の風

秋の田に立った。
ここには、実りがあって、
幾日もしないうちに刈り取られ、
それが私たちの口に入って、
体を保ち、
心を育む。

実りは、いつの季節にもあるけれど、
秋は、一番それを感じる。
それはどうしてだろう。

風の吹く刈り取り前の田。
翻す波のように色を変える。
耳を澄ませているのは、
何を聞くためだろう。
明日は、一日分何かを得た自分でいたい。