幼子や 寒空の下 夢盛り

白馬の王子さまに、憧れを覚えていた。
きっと女の子は皆そうだと思う。
美しく清い馬の上から、
世界で唯一無二の王子さまが、
私に手を差し出してくれるのを、
夢見て待っている。

大きくなって、
唯一無二の人に出会ってみたら、
全然王子さまなんかじゃない。
そんなに気は利かないし、
結構な自信家さんで、
人の作る料理には注文ばっかり。
決断力なんて、私の七割くらいしかないでしょ。

でも愛しくて、
やっぱり唯一無二の人。