夏緑 水を含んで きらめけり

青春と一般的に呼ばれる時代は、
心も体も、明日へ向かう力がある。
未来がそこにあることを、
頭ではなく、
細胞の一つひとつが知っているからこその、
伸びしろ。

来たる何かへの期待を語る口調も、
所作や姿勢、
そしてふともれる不満にも、
そこから永遠のように続く時間を、
感じられる。

でもいつか、
時間は限りがあると、
命は、それほど長い時間ではないのだと、
突き刺さるように知るだろう。
それほど遠くない将来に、
まずは体の衰えを感じて。

それに心が沿うかどうかは、
人によるのだろうけれど。

最近出会った、
心も体もみずみずしいひとを見て、
そんなことを考えた。

ということはきっと今、
私はその中間にいるのだ。