唇に のぼりし恋の 熱帯夜

熱くない恋なんてあるのだろうか。
そうだとしたら、それは恋ではない。
好意、というものにちがいない。
そんなものなら、いつだって、誰にだって抱ける。

熱くない恋ならしたくない。
そう思わない人は、恋をしたことがないのだ。
それは生きていることにおいて、
いちばんの不幸だと、
気づいた方がいいのか、
気づかない方がいいのか。