その夕の 透き通りたり 吊し柿

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誰も知らない夜の前。
目を細めて遠くを眺めて、
あなたの名前を呟く。

片想い。
世間ではこの状態をそう呼ぶ。
もし思いが叶ったら、
切なさはなくなるのかな。
それともこの夕日みたいに、
折に触れては表れるのかしら。

あなたの名前を何度呟けば、
この空に響くのだろう。
そうすることで、
何かが変わるなら、
いくらでも幾度でも呟くけれど。