新涼に 何を忘れて 舌鼓

秋を新しいものに感じるのは、
学生の時だけだと思っていた。
新学期、心新たに机に向かう。

大人になってみれば、
秋は、たとえば夏からの解放。
水を孕んで重かった空気が軽くなる。 

けれどそれは、新しさではなくて、
希望でもなくて、
ただ、やり過ごした後。

人は、新しさをどんどん失ってしまうのだろうか。
それとも、そう感じるのは、
自分がそうだからだろうか。

新しい自分とか、
なりたいのかな。