君を待つ 闇や果てない 凍みる夜

あなたがやってきた瞬間、
すっごい嬉しそうな顔をして、腕を絡ませて
待ってる時間なんて大したことなかったよなんていった。
嘘だけど。 

だって本当はやきもきしながら待ってたの。
あなたに告げたのは、自分を守るための嘘。
重荷に感じられないよう、
負担になってしまわないよう、
本当は自分の心もごまかせればいいのだけれど、
とりあえず表面上は。

ピザを前に赤ワイン。
あなたが案内してくれたところだから、 
もちろん微笑んで、こういうのイイよね、という。
嘘だけど。

ほんとは赤ワインは好きじゃない。
だけど、あなたと違う趣味だと知られたくなくて、
自分を守ってる。
これからも一緒にご飯したいんだもの。
水を飲んでごまかす。

だけど、時々考える。
あなたといる時間が長くなってきたら、
いつか自分に無理を感じるのだろうか。
そうしたら、あなたといるのも無理だって思ってしまうのかな。
そうなる前に、何か対策をうっておいた方がいいかな、とか。