大輪の 余韻残して 夏夜更く

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楽しい時間とか、心に残る瞬間というのは、
必ず余韻があって、
ことある毎にそれを心に思い浮かべる。
印象深い言葉、
交わした笑顔、
ふとした時の横顔。

人は、過ぎ去った時間を全て覚えている訳ではないから、
切り取ったような瞬間が、
思い出の大部分を決めたりする。
嬉しいのか、哀しいのか、
あなたはどんな顔をしていたか。

でもそれは意外と、相手には自分の予測と違っていたりして、
全く別の視点や感想を持っていたりする。
何かの機会でそれを聞くと、
分かったような気になっていても、
その実、人は計り知れないものだと感じる。

それでもそういう違う人間たちが、
同じ時間をすごして、
思い出を共有しあって、
人生の時を共に刻んだ瞬間があったなら、
それはなんと尊いことだろう。
そんなことを、夏の夜の花火の瞬間に思う。