盛紅葉 時の過ぎるの 痛みたり

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何でも、盛りを過ぎれば朽ちる。
落葉の赤も、もう少し経てば地に混じる。
どんなに青空が照らしても、
終るときに終る。

永遠があればいいのにと、
これまで幾人の人が願っただろう。
これまで私自身、何度願っただろう。
だがそれは叶うことなく、
今に至る。ただひとりの今。

あのときに、違う言葉を発したとしても、
違う撫で方をしたとしても、
或いは何もいわなかったとしても、
葉は落葉となって、
やがて地に落ちたのかしら。

せめて、百年。
いや、それは望み過ぎか。
せめて、五十年かそれ以上、
続くひとときというのも、
あってもいいと思う。
人間だって、地球のそれと比べれば、
大して長く生きるわけじゃないのだし。