ひたすらに 求める先の 蜃気楼

IMG_7107

遠い空の先を、
ずっと見ていた。
そこに、何かがあると思っていたから。

そのころ空は遠く、
しかも広く、
無限にどこまでも続いて、
私はどこの先にも夢見ることができた。

大人になるということは、
空が低く降りてきて、
あの雨の空も、晴れの日射しも、
どこか見たことがあるように感じられて、
空の範囲を知るような、
そんな気分になる。

それが、思い込みだって、
いつか誰かに思い知らせてほしい。
そうしたら、生き直せるかしら。
そう思うってことは、
今に満足してないのかしら。