遠き空 明日をも透かす 時の暮れ

あの日とあの日とあの日とあの日と。
一年は365日ありますが、
今年は日付まで覚えている日の多い年でした。

心臓がつぶれても構わないと思った日も、
感じる力なんてなくなればいいと願った日もありました。
夜中に道端に膝をついて泣いた日もあったし、
大切な温かいものを抱きしめた日もあった。

そんな浮き沈みなんて我関せずとばかりに、年が暮れていきます。
同じ一秒が過ぎ行き、鐘が鳴って、
無情にすら思える単調さで新しい年がくる。

けれども、私たちは、そして地球上にあるもの全ては、
きっと何かを思わずにいられません。
区切り。
けじめ。
心を思いかえし、次へと繋ぐとき。

その後、どんな時が訪れるのか。
……それは、来年に任せて、
今は時間の経っていくのを感じることにしましょう。
沈み、閉じてゆく年を。

誰ひとりとして、同じ気持ちを抱えている人はいないけれど、
誰もが同じ時に新しい年を迎えるのですから。