ここにくるんだってね。
どこかから仕入れた情報。
半信半疑だったけど、
やっぱり足は向かった。
会場は結構広くて、
ひとごみといっていいくらいのにぎわい。
きっといると思うの。
こんなに人がいるんだもの。
あなたも、その一人としているはず。
右を見て、左を見て、
誰かの声がする度に、
振り返って。
何でもないって顔しているけど、
自分でだって、そのつもりなんだけど、
ほんとの気持ちは、
言葉じゃ表せないところに、
あるもの。
言葉は、きっと、
ごまかすためにあるもの。