この空の さも狭くとも 風薫る

もう限界だって、いつも思う。
朝、電車に乗るたび、
夜、人にまみれて歩くたび、
もう限界だ、
もう続けられない。
一押ししたら泣きそう。

とっくにバランスは崩れてしまった。
いつどこで何が起きてもおかしくない。
虚しい笑顔の下の、
さらなる虚しさを誤魔化しきれない。

手を合わせて祈ることで
もし願いというものが叶うなら、
自分を消してしまいたい。
いなくなってしまえば、
ないのと同じ。
誰も気遣わなくて済む。
私自身も。

全部がダメなら、
心のこの部分だけは隠させて。
自分に見せずに生きさせて。
半分の心でも、
ほら、こんなに青くいられる。