雪解水 過ぎゆくものの あな哀し

いつかくるもの。
それは、さよなら。
だれにとっても、
何にとっても、
最後に訪れるものは、さよなら。

鉄橋を渡る電車の窓から、
仰ぎ見る空、目を馳せる川。
その先にあるのも、さよなら。

人は出会って別れるものだというけれど、
本当だなぁ、と、卒業式用の袴を付けた子を見て思った。
それから、これまでで別れてきた人たちを考えて切なくなった。

誰かが、私のことをこうして思い出してくれるだろうか。
あなたは、私のことを思い返してくれるだろうか。