風薫る 光と色を 巻き込んで

画家はそこに何を映したのだろうか。
移ろう光と色。
それだけだとは思えない。

命を過ごしてきた後、目を悪くして、
その結果、物の輪郭を失いつつあって、
それでも捉えようとしたのは何だったのか、
睡蓮の葉の浮かぶ池の前で、
世界のすべての色の花がある庭の前で、
しばらく考えた。

そこで感じ取ったものを言葉にして伝えるには、
きっと私はまだまだ足りない。
それに、隣にいたあなたの、
その心の内に浮かべていた全てを感じ取ることもきっとできない。
それでも今日、一緒に来れてよかった。

本当にいい一日だった。
ありがとう。