木を積んで はかない祈り 夏終わる

哀しいことも、
嬉しいことも、
あなたと過ごした全てを、
ひとつひとつ重ねてきたつもりなのに。
誰かに叩かれたら、壊れてしまう、
そんな弱いものだったなんて。

人はどうやって、
その絆を強くしていくのだろう。
どれだけの時を共に過ごしたか、
どれだけの気持ちを分かち合ったか。
どれだけの危機を乗り越え、
どれだけの喜びを与えあったか。

きっとそれだけではないのだ。
そんなものでもないのだ。
全てを積み重ねてきたあなたとの、
別れを前にしてそう思う。