晩夏行く 明日の朝は 別の空

旅行の終わりは嫌い。
あなたと一緒ならば、とくに。
24時間、あなたとともに過ごして、
同じ思い出を分かち合う。
そういうの、日常の中にはないでしょう。
どんなに心が繋がっていたって、
こんなに近くにはいられない。

旅行の終わりはやっぱり嫌い。
明日からのことを考えてしまうから。
それは、あなたとは別に過ごす時。
ひとが一人であると認識させられる時。
そうして寂しくなる心は、
どんなにあなたを愛しているかを、
露わにしてしまう。

でも、ありがとうね。
ひとは、ひとり分しか人生を生きられないのに、
こうやって、誰よりも大切な人と、
分かち合える時間がある。
人肌以上に私を温めてくれる、
こんな想いを感じさせてくれるのは、
こういう旅行の終わりだけ。