羽ばたけど 右も左も 迷い蝉

大空ってどこにあるの。
翼をはためかせて、飛んで、
それでどうするの。

どこかにたどりつくのでなきゃ、
どこへ飛んでも、
どこへも飛ばなくても同じ。

翼を得たって、
空の一番高いところに行くのか、
それとも遠い地平へ行くのか知らなかったら。

両耳にわんわんと響く蝉の鳴き声に挟まれながら、
今の自分に必要なことに気付いた。