百舌の鳥 いつぞやの夢 携えて

あの頃、未来はあんなに遠かった。
明日は手が届かない先の話で、
可能性はずっと広く開けていた。

今はもう時間が経って、
あの鳥のように自由に飛び立てなどしない。
大空はやはり大空で、
私たちは地を歩く人間。
そのことを幾度も幾度も思い知らされている。

いくつかの道を選んで、
いくつかの道を与えられて、
今、もう、未来は一本の道。
行く先は、この先にある。
けれども線路の先は長く、
終わりまではまだ見えないのだと、
初めて来た場所で思う。