妹よ 頬杖のあと 秋時雨

駅前のカフェで、高校生の女の子がひたすら窓の外を見ていました。
コーヒーなんて冷めてるんだろうな、っていう感じの真剣さ。

誰を待っているのかな、
なぁんて、疑問に思うまでもない。
しばらくして現れたのは、
見てた人が全員予想した通り、男の子、でした。

秋は、頬杖の似合う季節のような気がします。
人恋しいっていうのを、存分に味わいたくなりませんか。
息を吹きかけると白くなる窓の、
それを拭いた先に、駆けてくる人がいる。
私のために、走ってくる。

次に「ごめん、ちょっと遅れる」っていわれたら、
窓際の席に座って待とう。
そんなことを思いながら、
コンピュータをぽちぽち打っていた私です。