夜霧過ぎ 足下覗いて 身の震う

世界のすべてを見下ろしているような、
そんな気分になって、
世界のすべてを手に入れたような、
そんな気分になって。

人は高く高くに登れば、
世界を支配したように感じるのだろうか。
例えばバベルの塔のように。

一番欲しいものも、手に入れられないのに。
二番目か三番目に欲しいものを手にして、
心を慰めているだけなのに。 
そのまま、この世の終わりまでいくのかと考えると、
眼下に風の吹くのを感じる。 

(しつこいようですが、スカイツリー。
 340メートルからの眺めです。
 下が見えるガラスの上、足がすくみますか?
 それともいつもは見ない風景にはしゃぎますか?
 えーっと、私は基本的には後者なのですが、
 もし今ここで地震が起きたら、自分を失ってパニックだろうって、
 そのことが時々(三回くらい)思い浮かんで震えました。
 いえ皆さん、スカイツリーの醍醐味は、そこではありませんよ!
 きっとここで人生のなんらかを感じた人は多いと思う)