師走月 時間は進む ばかりなり

気が付いたら、今年も12月。
幾日もしないうちに、何かが終わる。
誰もが誰かに、そして自分に尋ねる。
「今年はどんな年だった?」

年末は、いいものだと思う。
問いを投げかけられるものだから、
そのつもりがなくても、自分を省みる。
そうして気付くことはたくさんあって、
例えばどれだけ幸せな瞬間があった、とか、
涙した、とか、
本気の笑いをしたとか。

その問いは、どこでも現れ出るものだから、
どこか人ごとのところがある、
パブリックな場での建前だって、答えるけれど、
そうじゃなくて、近しい誰か、
例えばあなたと向き合えば、
本当の心が見えてくる。

自分の芯に戻ること。
それは別に毎日毎日のことでなくてもいいかもしれないけれど、
年に一回くらいは。
そして毎年気付く。
自分の芯がどれだけあなたのことで埋まっているのか。