春の日の いつか藻屑と 消えにけり

寂しいことだけれど、
永遠などない。
あれほど栄えた場所ですら、
今や藻屑と消える運命。
久しいものなど何もない。
通りかかったこの場所で、
あなたはそうつぶやく。

だけれども、
長く命を宿しているものは、
たくさんある。
画家が命を吹き込んだ絵や、
誰かが祈りを捧げる場所。
あなたと私の間には、
永遠に限りなく近いものを、
築いていきたい。