紅葉燃ゆ やけどの痕の 残りたり

忘れなきゃ忘れなきゃとはいうけれど、
恋を忘れることなんてできない。
あの人の面影を追い出すなんて、
何年経ってもまだ心の奥底にあるのに。

一度ついてしまったやけどの跡は、
薄くなることはあっても消えない。 
どれだけ熱く心を焦がしたか。
どれだけの間、あなた色に染まっていたか。

それなら忘れなくてもいい、
あきらめればそれでいいと、
そう思った。
心にとどめたつらさを、
私だけが耐えていればいいと。 

ただ、時々あなたの笑顔を見る度に、
どこかで奇跡を願っている自分に気がつく。
もし機会を得ることなどがあったら、
悩まないとはいわないけれど、
きっと最終的にはあなたに落ちる。