冬息吹 心の内を 見抜きたり

ごめんなさい。
私はそう呟いた。
差し込んでくる強い眼差しの前に動けない。

人は誰でも、一つ二つ三つくらい、 
心に苦しく抱えているものがあるのではないか。
真っすぐで誠実な眼差しに晒されれば、
抗いようもなく露わにされるのではと恐れ、
 許しを請うために、頭を下げる。
そして、私にも罪があったかもしれないと、
これまでの日々を思い返す。