夕膳の 気遣いでまた 霜溶ける

筋肉を付けたいから、赤身肉がいいね。
あなたがそういうから、探してみました。
おいしくて質のいい赤身が食べられるところ。

いつもいいお店探してくれてありがとう。
そういってから、満足そうに頬を綻ばせて
ナイフとフォークを使う。
私はしばらくあなたの頬の辺りを見て、
どうしようもなく微笑んでから、自分の分を食べる。

こんなとき、あなたのことをを好きだと感じる。
だって気遣ってくれる人はいるけど、
心の内側まで気付いてくれる人はいないもの。
表面だけでなくて、
中身を以てその人なんだと知っている。
そのことを尊敬する。