誰彼も 怖れをなして 冬木立

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突然襲ってくる感情。
自分をかき乱す。
胸を押さえても立っていられないくらい、
息が詰まるほどの想い。
その中では哀しさも嬉しさも、
全てのプラスとマイナスがないまぜになって、
渦を巻いて私の全身を埋め尽くす。

毎日のことではない。
時折、ほんとうに時折のことなのだけれど、
それが胸に遺す跡の大きさに、
恐れないではいられない。
自分にそんな強い感情があったなど、
かつて知らなかった。

ああ、今日の空は、
私のためのものだろう。
あるいは私をあざ笑っているのか。
沈められない感情と、
けれどもそれを押さえようとする自制心。
その二つで私は成っている。