誰彼も 構うことなく 春の雪

寂しいことも嬉しいことも、
ただ生きている証だと思っていた。
どんな一秒もあなたに恋している私。
全てのときがあなたに寄せた想いのかけら。

だから、どんなに苦しいと思ったって、
それは楽しい時間と同じことなのだと、
要するにあなたのことが好きだという、
気持ちの一部なのだと、そう思っていた。

でもね、きつすぎる。
手放したいと思うくらい、哀しすぎる。
このまま一生、この気持ちを抱えて生きていくなんて、
つらすぎる。

だからといって、手放せるのかと聞かれたら、
逡巡はしても、やっぱり答えはノーだと思う。
だから、むしろそうやって、
自分をごまかすことを学んでいきたい。
全てが同じ、あなたに恋する瞬間だと思えば、
つらさも愛しくなって、
そうして耐えていけるから。