小さな声のはずなのに、
はっきりと響く。
押さえた響きだったのに、
耳の奥までこだまする。
真実は、短い言葉の方が、
ずっと心に響くもの。
たくさん言葉を重ねたら、
言い訳みたいに聞こえる。
玉ねぎの皮を剥ぐみたいに、
真実は物事の中心に、
小さくなってあるものだったりする。
だから、それを追いかけて、
時に追いつめすぎてしまったりする。
その言葉が聞きたくて、
いくども尋ねてしまったりする。
だって不安なの。
いつも見えているものじゃないんだもの。
いちばん大事なのは、どうして、
あんなに奥底にあるのだろう。