空までの 層を編みたり 梅の花

地球上の全ては空に向かっているものだと思う。
動物にしろ植物にしろ、
火の光を求めているのだ。

そのことは、とくに春先に感じる。
知らないもの同士が、ただ晴れているからというだけで集まり、
太陽の与えてくれるものを媒体に喜び合い、近づき合う。
横目で見つつ小さく「春だから、ね」とコメントを滲ませたりする。 

そして、そうして木々を眺めていると気づくのだ。
 もうすぐ春が来る。
空も木々も花も、
それを知らせてくれている。