梅雨入りの 隙間に咲くは いつの花

あのとき、
まるで薄い花びらに息を吹きかけるように、
くすぐるくらいにそっと、
その分厚みのある想いを感じていた。
どんな会話を交わしたかなんて、
もう覚えていないのだけれど、
さわやかと称されるその笑顔の、
内側にある熱さなんて、
触れられて初めてわかるものだ。
そう思ってばかりいたのは思い出せる。