朝顔や 昼を過ぎても 花盛り

あの人、夏の焼けつく空気のなか、
汗もかかずにしんとしている。
血液まで粘液みたいな、
私とずいぶん違う。

歳の割に。そう意地悪く考える。
歳の割に、真っすぐな背中。
歳の割に、滑らかな頬。
歳の割に、朗らかに笑う。

……何が負けてるということではないのだろう。
ただ彼の目が私に向いていない。
どうして。
だって、私の方が、相応しい……はず。

人って、いつまで魅力的なのだろうか。
いつまで、人を惹きつけるのだろう。
いつになったら、私は汗もかかず、
夏の昼間に立つことができるようになるのだろう。