あの影の 跡辿りたり 五月晴れ

初夏に散ったあなたの跡をたどる。
この道を来たのか、
あの道を行ったのか、
心の中で問いかけながら。

手がかりは少ししかないけれど、
それでも追いたい。
全神経を研ぎすませて、
あなたへの道筋を探す。
どんなに時が遅くても。

皆は未来を向けとか、
明日のことを考えろというけれど、
そんなことどうしてできるだろう。
哀しさにふたをしたまま一生開けなければ、
幸せに生きて行けるとでも思っているのか。